ダイヤル盤の数字と、指穴の中の点の見本です。画像ではなく Web フォントなので、文字を書き換えて試せます。

電話番号などに使った例です。英字と記号も収録しています。

黒電話は、日本で1930年代から1980年代にかけて使われた一連の家庭用の電話機で、黒い本体とダイヤル式が特徴です1。600形電話機は、1963年に日本電信電話公社が制式化しました1。

黒電話ダイヤルは、この600形の電話機(600-A2)のダイヤル盤(指で回す部分の下にある、数字の書かれた盤)の数字と、指穴の中の点を再現したフォントです。600形のほかの電話機や、黒電話以外の電話機のダイヤル盤にも、同じ書体が使われているようですが、詳しくは調べていません。

  • 数字 0〜9、全角数字
  • 指穴の点は •(U+2022 BULLET)
  • 英大文字(小文字も大文字の形で表示)、ASCII の記号、¥ × ÷ ※ 〒
  • 丸数字(①〜㊿、⓪、❶〜❿ など)、括弧数字(⑴〜⒇)
  • キーキャップ(1️⃣ #️⃣ *️⃣ など)、☎ ℡
機能 内容
ss01 丸数字を黒丸数字にする
ss02 ☎ を 600形を模した電話のアイコンにする
tnum 数字・スペース・点を等幅にする

丸数字は ss01 で黒丸数字になります。21以上の丸数字も黒丸になります。上が通常、下が ss01 です。

☎ は ss02 で、600形を模した電話のアイコンになります。上が通常、下が ss02 です。

黒電話の数字には、ぱっと見で分かる特徴があります。黒電話をかたどったグッズや、黒電話風のイラストの数字を見るとき、1と5を見ると、本物の黒電話と同じ書体かどうかが分かります。

  • 1はただの長方形。上に旗(フラッグ)と呼ばれる左への出っ張りや、下に台座(セリフ)がある1は、別の書体です
  • 5は縦画(ステム)が垂直で、ボウル(下の丸い部分)がほぼ円。縦画の下端は斜めに切られていて、ほぼ円のボウルが縦画に鋭い角度でつながります。縦画が斜めの5(Helvetica やヒラギノ角ゴシック)や、ボウルが円ではなく縦長の5(DIN)は、別の書体です

ダイヤル盤の数字は、盤を正面から撮っても正確な形が分かりません。数字のある部分は外側ほど高い皿状の斜面になっていて、写真では半径の向きに縮んで写るうえ、数字ごとに少しずつ回転もずれています。

そこで、iPhone で盤を複数枚撮影し、写真ごとのカメラの位置と向きを推定してから、各数字を斜面に正対した形に戻して重ね合わせ、平均した像を作りました。

字形は輪郭をなぞるのではなく、直線・円弧・楕円などの骨格に一定の太さのペンを走らせた形として定義し、その骨格の寸法を写真の平均像に合わせています。たとえば、3のふくらみは8の楕円とほぼ一致したため、8の楕円をそのまま使っています。9は6を180°回転した形、1は長方形です。

線の太さは写真から 1.1mm 相当(1000ユニットのうち120)と求め、そのうえで曲線の部分を少し太くするなど、同じ太さに見えるよう補正しています。

電話のアイコン(☎ の ss02)の形を決めるときは、松村大輔の本「まちの文字図鑑 別冊 ☎[電話マーク]」も少し参考にしました。まちの看板などで使われている、さまざまな電話マークを集めた本です。

  1. 黒電話 - Wikipedia(2026年9月24日閲覧) ↩ ↩2