MICR(Magnetic Ink Character Recognition、磁気インク文字認識)は、磁気インクで印字した専用の字形の文字を、機械が磁気で読み取る仕組み12。文字は人も読めるので、同じ印字を人と機械の両方が読める34。ABA(American Bankers Association、米国銀行協会)が中心になり、メーカー各社と協力して、小切手の処理の機械化のために実用にしたもので56、国際規格の ISO 1004 も、銀行の書類の自動処理のための規格としている7。

小切手では、下端に数字と記号の列(MICR ライン)が並び、この列全体が磁気インクで印字されている1。MICR ラインは、小切手の下端の「クリアバンド」と呼ばれる帯の中に印字する。米国の規格では、クリアバンドを下端から5/8インチ(16 mm)とし、MICR の文字以外の磁性体を置いてはならないとしている8。

ABA が MICR を選んだ理由として、機械で正確に読めること、既存の印刷技術が使えること、印刷した書類が傷みに強いことが挙げられている。スタンプの重ね押し、ペンや鉛筆の書き込み、油汚れ、カーボンの汚れがあっても読み取れるという4。

小切手のほかにも、販促クーポン、クレジットカード、航空券、保険料の領収書、請求書などに使われてきた9。

MICR の書体には、E-13B と CMC-7 の2つがある10。どちらも人が読める文字で、磁気で読み取れるが、字形も読み取りの基準も異なる11。

E-13B CMC-7
開発 ABA の技術委員会9 フランスのコンピューター会社 Machines Bull11
採用 1958年12月に ABA が採用6 1964年9月からフランスの標準11
字種 数字10字と記号4字7 数字10字、記号5字、英字26字12
字形 0.013インチ角のマス目を7×9に並べた上に、太い線と細い線を組み合わせる。字幅は4〜7マスで字によって異なり、文字送りは1インチに8字の固定ピッチ1314 7本の縦線と6つの間隔でできていて、間隔は短い(0.3 mm)か長い(0.5 mm)。数字と記号は長い間隔2つと短い間隔4つ、英字は長い間隔1つか3つの並べ方で文字を区別する。字幅は、数字と記号は 2.2 mm にそろい、英字は 2.0 mm か 2.4 mm。文字送りは 3.17 mm(1インチに8字)まで詰められる15
読み取り 文字ごとに固有のパルスパターンが出る3 間隔を「2 out of 6」の符号として読む3
採用国 米国、カナダ、英国、オーストラリア、日本など16 フランス、イタリア、スペイン、ブラジルなど16

それぞれの規格と、字形をそのまま写したフォントは、別の記事にまとめる(E-13B、CMC-7)。E-13B の数字の形をもとに英字まで作った書体(Westminster・Moore Computer・Data 70 など)は、MICR 書体の欧文の記事にまとめている。

読取装置は、書類を読取りヘッドの下に通す前に、磁化ヘッドで文字を磁化しておく。磁化した文字の線がヘッドの下を通ると磁界が変わり、その変化が電流の変化(波形)として取り出される317。線の縁がヘッドを通るたびに磁束が変わって波形にピークができ、線の中ほどでは磁束が変わらない17。

E-13B では、出力の波形は文字の高さ方向の面積を微分した形に比例する18。字ごとに太い線と細い線の並びが異なるので、波形も字ごとに異なる17。GE(ゼネラル・エレクトリック)の方式では、14字の標準の波形との相関をとり、いちばん値の大きい字を選んだ18。CMC-7 では、7本の線のあいだの間隔の長短を、パルスの間隔として読む319。

規格(ISO 1004)が決めているのは、印字された文字の形・寸法・磁気の信号の強さで、読取装置が文字をどう見分けるかは決めていない20。見分け方は読取装置のメーカーによって異なる。1本のギャップで波形を読む方式(single gap)のほかに、小さなヘッドを縦に多数並べて文字ごとに2次元のビットマップを作る方式(マトリクス)があり21、マトリクス方式は1960年代に Burroughs(のちの Unisys)と IBM が開発した22。磁気と光学(OCR)の両方で読んで結果を照らし合わせる読取装置は、精度がとても高い23。

マトリクス方式の例として、1970年の電気学会の『電子計算機入力のための文字・図形の自動認識』は、IBM 1419 磁気文字読取装置の仕組みを図で説明している。読取ヘッドは10チャネルで、字を横に7回走査し、1字を70のマス目に分けて見分ける。字がヘッドのどの高さを通っても、マス目の並びをずらして正しい位置にそろえる。IBM 1419 は1分間に最高1,600枚を処理でき、モデルによって E-13B か CMC-7 のどちらかを読めた24。

1960〜70年代の日本の資料に出てくる、主な読取分類装置は次のとおり。

装置 読める字 速さ(1分間) 資料
Burroughs B101 E-13B 1,560枚 1961年に三和銀行が導入。ソーター・リーダー25
Bull-GE MR-20 CMC-7(E-13B も) — 1965年。クレディ・リヨネ(Crédit Lyonnais)が5台を受注326
IBM 1255 E-13B 最高500枚 1969年の IBM システム/3 の周辺装置27
IBM 1419 E-13B か CMC-7(モデルによる) 最高1,600枚 1970年の解説。13のポケットに分類24
NCR 407 E-13B と CMC-7 1,200枚 1970年の解説。18のポケットに分類24

読み取れずにはじかれる書類(リジェクト)の割合は、Xerox のガイドによれば、ふつうの高速の読取装置で平均0.5% が目安28。はじかれた書類は、別の機械で読み直したり、手で直したりする29。

磁気インクは、ふつうは印刷のインクに酸化鉄の粒子を加えたもの30。磁気の文字は、活版(活字や番号器、リボンで打つエンコーダー)、オフセット印刷、リボンを使うインパクト印字、熱転写のリボン、レーザープリンターなどで刷れる31。Xerox は1979〜1980年に、レーザープリンターで MICR の文字を刷る研究を始めた4。

かつては、小切手の用紙と MICR ラインは小切手の印刷会社が刷り、振出人は金額・日付・受取人だけを書き入れた。インパクトプリンターやレーザープリンターで MICR を刷れるようになって、振出人の側で MICR ラインまで刷るようになった32。ただし、MICR ラインの金額の欄は、ふつう振出人のプリンターでは刷らず、最初に小切手を受け付けた銀行の機械(プルーフ・マシン)があとから刷り足す33。

1940年代半ばから小切手が増えて手作業では処理しきれなくなり、1950年代半ばに小切手の自動処理が始まった。いま MICR と呼ばれている仕組みはスタンフォード研究所(SRI)が開発し、装置は GE のコンピューター研究所が設計した。E-13B の書体もこのとき作られた34。小沢暢夫(1966年)によれば、Bank of America が銀行業務のオートメーションの研究を SRI に委託し、その報告が1955年に出た。それをもとに GE が技術を開発し、研究は1つの銀行の問題としてではなく、米国の銀行全体の問題として ABA に引き継がれた35。

それまで小切手は、人の手で仕分けていた。藤井修(1963年)によれば、1958年ごろの米国では、年に約100億枚の小切手が振り出され、1枚が平均6回、銀行を通ったという36。1961年の『金融』は、1968年には年に200億枚の小切手を処理しなければならないと見積もられ、この量を限られた時間内に手作業で正確に処理するのはほとんど不可能で、それが MICR の開発につながったと書いている37。藤井は同じ記事で、MICR の読取分類装置は、速いものでは1分間に1,500枚ほどの書類を分類できると書いている36。

ABA の取り組みは1954年に始まり、銀行管理の委員会(Bank Management Commission)が小切手処理の機械化の技術委員会を置いた6。1965年に翻訳された米国の本『オートメーション・イン・バンキング』によれば、技術委員会は、さまざまな方式を、正確さ・印刷の余裕・顧客の受け入れやすさ・費用・汚れや抹消への強さなどの面から比べた38。

技術委員会は1956年7月21日の報告書で、小切手処理の共通語として MICR を推薦した。理由には、正確さでほかのどの方式にも劣らないこと、磁気インクの文字は人間にも読めること、ふつうの印刷機で刷れることなどを挙げている38。ABA は当初、蛍光インクを使う方式で自動化を考えていたが、この報告で、目に見えないという欠点と技術上の不完全さから中止し、磁気インクの研究に向かった39。1960年の『米国の電子計算機工業 後篇』も、1956年7月21日に ABA の銀行管理の委員会が MICR を承認したと書いている40。1971年の JIS の解説の年表でも、1956年7月に技術委員会が MICR 方式を選んでいる41。

1956年9月には ABA が機械メーカーを集めて技術の詳細を詰め始め、1958年11月にメーカーの委員会 OEMC(Office Equipment Manufacturers Committee、事務機器メーカーの委員会)が E-13B を全会一致で推薦し、12月に ABA が正式に採用した6。

ABA は1959年4月に Publication 147『The Common Machine Language for Mechanized Check Handling』を発行し、1962年、1963年、1967年に改訂した9。1959年12月の雑誌『Computer』の記事も、ABA が1959年4月に、銀行の自動化を磁気インクで行うという結論を正式に発表し、MICR という規定を設けたことを紹介している39。1959年の終わりには、Deluxe(Deluxe Check Printers)が磁気インクで印字した小切手を作った34。

米国の国家規格としては、規格委員会 X3 の MICR の分科会が、1963年に MICR の最初の2つの規格を出した6。字形の規格 ANSI X3.2-1963 は、X3.2-1970 に改訂された。1987年に X9 に移り、X9.27-1988、X9.27-2000 を経て、いまは ANSI X9.100-20 になっている9。英国、カナダ、オーストラリアなども、それぞれの修正を加えて、この規格を採用した42。

1970年の米国の規格の序文は、採用からまもなく、米国で流通する小切手のほとんどが E-13B で印字されるようになったと書いている。また、E-13B を使う国として、オーストラリア・カナダ・コロンビア・日本・英国・ベネズエラを挙げている6。

米国で MICR で処理された書類は、1970年の年約200億枚から、1990年代半ばには600億枚を超えた42。

CMC-7 はフランスの Machines Bull が開発し、1964年9月からフランスの公式の標準になった11。ヨーロッパの自動化の団体 REA(Réunion Européenne d’Automatisme)の下で、1961年にフランスの CNET(国立電気通信研究センター)の専門家の委員会ができ、フランスのクレディ・リヨネ、ドイツのハンブルク郵便局などの実験資料をもとに、CMC-7 と E-13B を比べた。1963年の第4回 REA で、ヨーロッパの磁気文字は CMC-7 に正式に決まった35。坂井利之の論文(1965年)は、Machines Bull の提案が ECMA(European Computer Manufacturers Association、ヨーロッパ電子計算機工業会)で標準になり、ISO でも国際標準として提案されていると書いている43。関口茂の解説(1968年)には、1965年の ISO 東京大会で、CMC-7 がほぼ採用されることが確実になったとある3。

日本の銀行では、1961年に三和銀行が、バローズの小切手分類読取機 B101 ソーター・リーダーを入れた。小切手に磁気インクで刷った数字と記号を読み取り、1分間に1,560枚の速さで、支店別・口座番号順に並べる。店舗番号と口座番号は、同じくバローズの磁気印刷機 P128 で刷った。記事の見出しは「三和銀行で磁気インキ初採用」25。同じ7月には、ソニーの井深大が『朝日新聞』のコラムで E-13B の数字を図に載せ、目でも機械でも読めるように定められた形だと紹介し、将来は「人間の読む字と機械が読む字とが一致し」てほしいと書いた44。同じ1961年の全国銀行協会連合会の機関誌『金融』は、米国で流通する小切手の5枚に1枚には、すでに ABA が定めた磁気インク文字が刷られていると伝えている37。

1965年の『情報処理』の特集で、坂井利之は MICR を「文字読取装置で最も早くから用いられたもの」として紹介している5。

関口茂の解説(1968年)によれば、日本の MICR の第1号機は三和銀行大阪本店に入り、銀行関係で20台以上になっていた。主に小切手の分類に使われていたが、統一手形が施行されて、手形の自動処理もできるようになった3。

全国銀行協会連合会は、昭和40年(1965年)4月20日に「MICR方式実施に関する申合せ」を決め、字型は E-13B、用紙は MICR 用の用紙とし、磁気の印字は ABA の取り決めに従ってクリアバンドに行うとした45。MICR はそれまでに都市銀行を中心に順に採用されていて、統一手形用紙の規格も、ABA の MICR 用の帳票の規格を参考にして定められた46。統一手形用紙・小切手用紙は、昭和40年(1965年)12月からすべての金融機関で実施が始まり4748、移行期間の終わる昭和43年(1968年)7月1日に全面実施になった48。統一用紙の手形・小切手は、MICR の印字でソータで処理できる49。

日本の手形・小切手では、MICR で印字するクリアバンドの位置などを東京手形交換所規則が決めていて、書体は E-13B、字形と印字仕様は JIS X 9002(磁気インキ文字読取用字体及び印字仕様)が定めている2。JIS X 9002 は、1971年3月1日に JIS C 6251「磁気インキ文字読取用字体および印字仕様(E13B)」として制定された5051。1980年12月1日に改正され、1987年3月1日に JIS X 9002 に移った。その後も見直し(確認)を受け、2026年6月22日の確認で、いまも有効な規格になっている。対応する国際規格は ISO 1004:197751。

MICR を読むと手形交換所番号などが分かる。一方、金額欄は MICR ではなく、チェックライタで印字するか、手書きの大字(漢数字)で書くことになっている52。

手形・小切手そのものは、電子的な決済への置き換えが進んでいる。全国銀行協会は2025年3月、2027年度の初めから、電子交換所での手形・小切手の交換を廃止すると決めた53。

MICR の国際規格は、1961年から1965年にかけての ISO の会議を経て、1969年に ISO 勧告 R 1004-1969 になった。E-13B と CMC-7 の2部からなる6。JIS の解説の年表では、1962年10月に米国が E-13B を ISO に提案し、1966年11月の ISO の賛否投票で日本は賛成した。1969年3月に第1004号の ISO 勧告(第1版)ができた41。

ISO 1004 は、2013年に Part 1(E-13B)と Part 2(CMC-7)の2部に分かれ、それまでの ISO 1004:1995 を置き換えた7。

MICR の主な規格を、年の順に並べる。

年 規格 内容
1959年 ABA Publication 147 ABA の E-13B の仕様(『The Common Machine Language for Mechanized Check Handling』)。1962年・1963年・1967年に改訂9
1963年 ANSI X3.2-1963 米国の最初の MICR の字形の規格(E-13B)6
1964年 ECMA-3 CMC-7 の印字の仕様。第2版は1966年54
1965年 MICR方式実施に関する申合せ 全国銀行協会連合会の申し合わせ。日本の手形・小切手の字型を E-13B とした45
1969年 ISO R 1004-1969 MICR の最初の国際規格(ISO 勧告)。E-13B と CMC-7 の2部6
1969年 ECMA-19 MICR と OCR の文字の符号。CMC-7 の文字の符号を含む55
1970年 ANSI X3.2-1970 X3.2-1963 の改訂6
1971年 JIS C 6251 日本の E-13B の字形と印字の仕様。1980年に改正、1987年に JIS X 9002 に移行505156
1972年 ISO 2033 MICR と OCR の文字の符号化(第1版)57
1977年 ISO 1004 JIS X 9002 の対応国際規格51
1983年 ISO 2033 第2版。E-13B の文字の符号を加えた58
1984年 JIS X 9010 機械読取り可能文字の符号(OCR 及び MICR)59
1988年 ANSI X9.27-1988 X3.2 の後継(X9 に移った)。2000年に改訂9
1995年 ISO 1004 2013年の2部に分かれる前の版7
2006年 ANSI X9.100-20 米国の MICR の印字と試験の仕様(2011年に再確認)9
2013年 ISO 1004-1・ISO 1004-2 Part 1 が E-13B、Part 2 が CMC-7。形・寸法・許容差、E-13B は信号レベルも712

MICR と OCR の文字の符号化は、ISO 2033 が定めている。第1版(1972年)には E-13B の文字がなく、第2版(1983年)で E-13B の文字の符号が加わった58。E-13B の数字は 0〜9 の位置に、4つの記号はそのあとに割り当てられている60。日本の JIS X 9010(1984年)も、OCR の文字と E-13B の14字を同じ位置に割り当てていて、CMC-7 の文字は入っていない59。CMC-7 の符号は ECMA-19(1969年)が定めた55。

記号 役割(米国の小切手) ISO 2033 Unicode Unicode の文字の名前
Transit 2つの記号のあいだが、支払銀行を示すルーティング番号 3/10 U+2446 ⑆ OCR BRANCH BANK IDENTIFICATION
Amount 2つの記号のあいだが、金額 3/11 U+2447 ⑇ OCR AMOUNT OF CHECK
On-Us 口座番号などの欄 3/12 U+2448 ⑈ OCR DASH(別名 MICR ON US SYMBOL)
Dash On-Us の欄の中の区切り 3/13 U+2449 ⑉ OCR CUSTOMER ACCOUNT NUMBER(別名 MICR DASH SYMBOL)

記号の役割は Xerox のガイド61、符号は ISO 2033 の表60 と Unicode のデータ62 による。

Unicode では、E-13B の4つの記号が「OCR」のブロックの U+2446〜U+2449 にある。このうち U+2448 と U+2449 は、文字の名前(OCR DASH と OCR CUSTOMER ACCOUNT NUMBER)が字形と入れ替わっていて、あとから正しい別名「MICR ON US SYMBOL」「MICR DASH SYMBOL」が付けられた62。CMC-7 の記号は Unicode にない。

MICR が生まれた1950〜60年代には、光学式の文字読取(OCR)とバーコードも実用化に向かっていた。

年 できごと
1951年 OCR David Shepard の OCR の装置「GISMO」の公開63
1952年 バーコード Norman J. Woodland と Bernard Silver のバーコードの特許(1949年10月出願、1952年10月登録)。線を並べた図形と、どの向きからも読めるように同心円にした図形64
1958年 MICR 12月に ABA が E-13B を正式に採用6
1959年 MICR ABA が、E-13B の仕様をまとめた Publication 147『The Common Machine Language for Mechanized Check Handling』を発行9。フランスの Bull が、のちの CMC-7 になる磁気インク文字「CMB」を発表65
1961年 MICR CMC-7 が、フランスの銀行クレディ・リヨネで使われはじめる66。日本では三和銀行が磁気インクの小切手の読取機を入れる25
1963年 MICR 第4回 REA で、ヨーロッパの磁気文字が CMC-7 に決まる35
1964年 MICR 4月に ECMA が CMC-7 の規格 ECMA-3 を採択65。9月からフランスの標準になる11
1965年 MICR 4月に全国銀行協会連合会が、日本の手形・小切手の字型を E-13B と決める45
1965年 MICR OCR バーコード 坂井利之の論文が、MICR・マーク読取り・バーコード・OCR を並べて解説。脚注で OCR-B に触れる67
1966年 OCR USASI(USA Standards Institute、米国規格協会)の規格 X3.17-1966 が、OCR 用の英数字の字形を勧告(OCR-A)63
1968年 OCR ISO で、米国の ASA(American Standards Association、米国規格協会)の案の OCR-A と、ヨーロッパの ECMA の案の OCR-B の標準化が進む68。日本では郵便番号制度の始まる7月1日に、東京中央郵便局で郵便番号自動読取区分機が公開された69
1973年 OCR OCR-B が世界標準として使われはじめる70
1974年 バーコード 6月26日に、米国で UPC(Universal Product Code)のバーコードの付いた最初の商品がスキャンされる71
1976年 OCR ISO 1073(OCR-A・OCR-B の字形の国際規格)72
1978年 バーコード 日本で、JAN(Japanese Article Number)のバーコードシンボルが JIS になる73

1965年の坂井利之の論文は、バーコードを、MICR より安価で信頼性の高い方式として紹介している。あくまでコードで、文字のように人にも機械にも分かるものではないが、印刷機やラインプリンターで刷れて、伝票にも安く印刷でき、読み取りの速さも信頼性も十分だという67。

OCR 用の字形は、1968年には ISO で標準化が進められていた。関口茂は、米国から提案された OCR-A を「線分により構成された文字でやや不自然」、ヨーロッパから提案された OCR-B を「かなり自然の形に近い」と書いている68。OCR-B をデザインしたアドリアン・フルティガーは、インタビューで、数字を大文字より背を高くしたのは、読取装置が 8 と B、5 と S などを判別しやすくするためか、という問いに「全くその通り」と答えている74。OCR-A の規格・字形・使われ方は OCR-A を参照。

MICR の E-13B も、OCR-A も OCR-B も、機械が読めて、人も読める文字として作られた。小沢暢夫(1966年)も、MICR は「人間の読める文字が そのまま機械が読取れるようにならないか」と考えられたものと書いている75。人が読めない符号のバーコードとは、そこが異なる。

ただ、MICR には特殊なインクが要り、印刷の許容差も厳しい。玄地宏は1968年に、そのために書類のコストが上がり、改竄を嫌う銀行以外ではほとんど使われていないと書いている76。

日本でも、1971年の特殊事務用紙の調査は、MICR は OCR に比べて読める字の範囲が狭く、磁気文字の印刷に特定の印刷業者が要ることが、MICR 用紙が広まらない一因だとし、いまは OCR の採用が主力になっていると書いている77。

商品の値札などで広く使われるようになったのは、機械が読むバーコードと、人が読む数字を分けて並べる形だった。JAN や EAN(European Article Number)のバーコードでは、バーの下に人が読む数字を添える。JIS X 0507 は、この数字(目視可能数字)には JIS X 9001 の OCR-B などの明確に読めるフォントを使うとし、機械で読み取ったり検証したりすることは意図していないとしている78。

1つの文字を機械と人の両方に読ませる MICR や OCR とは異なり、機械にはバーコードを、人には数字を読ませる。

MICR の文字は、1960〜70年代に「コンピューター文字」のイメージの元になった。デザインの本で、MICR と結びつけて紹介されている例を挙げる。

日本レタリングデザイナー協会の機関誌の創刊号の記事「コンピューター文字」は、新聞広告で目につく「コンピューター文字スタイル」の「本家」として、Moore Computer・Gemini・Amelia を紹介している79。

この記事は Moore Computer を ABA が作った書体としているが、ABA が決めたのは数字10字と記号4字の E-13B で、英字はない。Moore Computer は、E-13B の数字に英字を補った VGC の写植書体(Moore Computer を参照)80。

文字とタイポグラフィの地平

『レタリング&タイポグラフィ』の各号を紹介した本。創刊号(1970年10月)の記事「コンピューター文字」の誌面を再録(p.250)。Moore Computer・Gemini・Amelia の見本。

「OCR/MICR(自動文字認識)」の項で、MICR の専用書体として E-13B と CMC-7 を挙げている10。

第2版(2021年)では、MICR という語が OCR と並んで出てくるのみで、E-13B と CMC-7 の説明はなくなっている81。

タイポグラフィ・ハンドブック

「OCR/MICR」の項(p.309)。

タイポグラフィ・ハンドブック

第2版(p.380)。

スティーヴン・コールズはインタビューで、SF 映画に使われた Moore Computer や Amelia を「MICRと呼ばれているジャンル」と呼んでいる82。

SF映画のタイポグラフィとデザイン

スティーヴン・コールズへのインタビューで、Moore Computer や Amelia を「MICRと呼ばれているジャンル」と呼ぶ。書体見本に MICR 標準の数字。

『タイポさんぽ改』は、Data 70 を「磁気式文字認識書体をベースにボブ・ニューマンが一九七〇年にデザインした書体」と紹介している83。『まちの文字図鑑 ヨキカナカタカナ』は、MICR 書体風の看板のカタカナを取り上げ、「磁気インク文字認識数字書体」にアルファベットを加えた Westminster が1965年ごろに生まれて流行したと書いている84。

タイポさんぽ改 : 路上の文字観察

街の文字の観察(p.51)。四国警備保障のロゴの項で、Data 70 を「磁気式文字認識書体をベースに」した書体として紹介。

まちの文字図鑑ヨキカナカタカナ

「須(ス)」の章(p.60-61)。磁気インク文字認識の数字の書体と、それに英字を加えた Westminster を解説し、似た形の「ス」の看板を集める。

「MICR(磁気インク認識)書体」の章の扉で、MICR を1950年代に米国で発明された印刷技術と説明し、そのメカニカルな形がグラフィックデザイナーや書体デザイナーの目を引いて、Westminster・Data 70 などの書体が生まれ、アーケードゲームの書体にも使われたことを紹介している85。

アーケードゲーム・タイポグラフィ

「MICR(磁気インク認識)書体」の章(p.130 から)。MICR をもとにした書体と、ゲームのビットマップフォント。

エド・ルシェ(Ed Ruscha)の版画「1984」(1967年)は、MICR の数字に由来する字で「1984」とだけ描いたリトグラフで、黄色の水彩を加えてある。ロサンゼルスの版画工房 Gemini G.E.L. が60部刷った。ニューヨーク近代美術館(MoMA)とナショナル・ギャラリー・オブ・アートが所蔵していて、作品の画像は MoMA と ナショナル・ギャラリー・オブ・アート の所蔵品のページで見られる868788。Whalen は、E-13B を美術に使った最初の例の1つとしている89。

米国の銀行の MICR の採用(p.38)と、1954年の委員会、磁性インク文字の読み取りの方法の移り変わりの図(p.40-41、第26図)。

米国の銀行の自動化の本の翻訳。「共通語の開発」の章(p.58-61)で、ERMA(Electronic Recording Machine, Accounting)計画、技術委員会が1956年7月21日の報告書で MICR を推薦した理由。

統一手形用紙の規格と MICR(p.39)。昭和40年4月の全銀協の MICR 方式の申し合わせに触れる。

「MICR 方式」の節(p.188-193)。E-13B と CMC-7 の成り立ち、E-13B の字と記号、統一手形用紙の記載例、E-13B の印字行と4つの欄の図、日本の小切手の E-13B の印字例の写真。

文字・図形の自動認識の解説。第6章(p.116-119)で、IBM 1419 磁気文字読取装置のマトリクス方式の読み取りと位置の正規化の図、NCR 407 形磁気分類読取装置。

「MICR 用紙」の章(p.167-174)。MICR 用紙の要件、国内の4社のメーカーと生産量、OCR が主力になっているという見通し。

JIS C 6251-1971「磁気インキ文字読取用字体および印字仕様(E13B)」の本文と解説(p.165-183)。名称の由来、制定の経緯の年表。

欧文書体

OCR-B の項(p.111-112)。

  1. Xerox Corporation, Generic MICR Fundamentals Guide, 2003, p.1-1(「MICR (Magnetic Ink Character Recognition) is a process by which documents are printed using magnetic ink and special fonts to create machine readable information for quick document processing.」) ↩ ↩2

  2. 高橋清・佐藤元「手形・小切手認識技術」『沖テクニカルレビュー』71巻2号、沖電気工業、2004年4月、68ページ ↩ ↩2

  3. 関口茂「文字識別装置」『電気学会雑誌』88巻4号、電気学会、1968年4月、614ページ(「わが国では MICR の第1号機は三和銀行大阪本店に導入され,銀行関係で約20台以上に達している。これらは主として小切手の分類に使われていたが,最近わが国でも統一手形が施行されるようになったため,手形の自動処理も可能になった。」) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8

  4. Xerox Corporation, Generic MICR Fundamentals Guide, 2003, p.1-5「Why MICR?」 ↩ ↩2 ↩3

  5. 坂井利之「文字読取装置と音声用装置」『情報処理』6巻6号、情報処理学会、1965年11月、351ページ(「文字読取装置で最も早くから用いられたものは MICR (Magnetic Ink Character Reader) であろう.これはアメリカの銀行協会 (ABA) が主となり,メーカー各社が協力して実用化させたものである.」) ↩ ↩2

  6. ANSI X3.2-1970 (R1976) Print Specifications for Magnetic Ink Character Recognition, American National Standards Institute, 1971, Foreword(「The solution to this problem, commonly known as “E-13B,” was formally adopted by the American Bankers Association in December 1958.」。FIPS PUB 32-1 に添付されたもの) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11

  7. ISO 1004-1:2013 Information processing — Magnetic ink character recognition — Part 1: Print specifications for E13B, Introduction・Scope ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5

  8. Xerox Corporation, Generic MICR Fundamentals Guide, 2003, p.4-5〜4-6 ↩

  9. ANSI X9.100-20–2006 (R2011) Print and Test Specifications for Magnetic Ink Printing (MICR), p.xvi–xvii(「The font received unanimous approval of the ABA in 1958.」) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8

  10. 小泉均編著『タイポグラフィ・ハンドブック』研究社、2012年、309ページ「OCR/MICR(自動文字認識)」(「この他の文字認識技術として,銀行で小切手処理に使用される MICR(磁気インキ文字認識)がある。MICR には,ABA が公認した E-13B と,Bull 社が開発した CMC-7 という専用書体が使われている。」) ↩ ↩2

  11. Xerox Corporation, Generic MICR Fundamentals Guide, 2003, p.1-3(「Another MICR font, called CMC7, was developed by the French computer company Machines Bull and has been the official French standard since September 1964.」) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5

  12. ISO 1004-2:2013 Information processing — Magnetic ink character recognition — Part 2: Print specifications for CMC7, Scope ↩ ↩2

  13. Australian Payments Network, Magnetic Ink Character Recognition (MICR) Technical Specifications, Version 3.3.2, 2017, p.7-8(「These are laid out on a 7 x 9 grid of 0.013 inch squares.」) ↩

  14. ISO 1004-1:2013, p.11, Figure 15「Character design matrix」 ↩

  15. ISO 1004-2:2013, p.3(4.1 Code description)、p.5(9.1.1 Character pitch、9.1.4 Character width。字幅は長い間隔が1つ・2つ・3つの字でそれぞれ 2.0 mm・2.2 mm・2.4 mm)。ECMA-3 第2版(1966年)p.6〜7 も同じ ↩

  16. Xerox Corporation, Generic MICR Fundamentals Guide, 2003, p.1-4 の国別の表 ↩ ↩2

  17. Xerox Corporation, Generic MICR Fundamentals Guide, 2003, p.5-4「Waveform generation」 ↩ ↩2 ↩3

  18. 坂井利之「文字読取装置と音声用装置」『情報処理』6巻6号、情報処理学会、1965年11月、352ページ(「文字の中には磁性材料が入っていて,この高さ方向の面積の微分波形に比例したものが出力波形になっている.」) ↩ ↩2

  19. ISO 1004-2:2013, p.8(16.1) ↩

  20. ISO 1004-1:2013 の目次(文字の形と寸法、印字の品質、信号レベル、書類の書式、印字の耐久性。読み取りの方式の項目はない) ↩

  21. Xerox Corporation, Generic MICR Fundamentals Guide, 2003, p.5-5 ↩

  22. Australian Payments Network, Magnetic Ink Character Recognition (MICR) Technical Specifications, Version 3.3.2, 2017, 5.1.2 ↩

  23. Xerox Corporation, Generic MICR Fundamentals Guide, 2003, p.5-7「Hybrid reader sorters」(「hybrid reader sorters have very high accuracy rates, because they interpret and compare the results produced by the magnetic waveform recognition and the optical character recognition.」) ↩

  24. 電気学会文字・図形自動認識専門委員会編『電子計算機入力のための文字・図形の自動認識』電気学会、1970年、116〜119ページ(6.2.2「IBM 1419 磁気文字読取装置」、6.26図「磁気インク文字読取機構」、6.27図「位置の正規化」。「各磁気インク文字は70個のマトリクス素子に分割され,判別が行なわれる.」。国立国会図書館デジタルコレクション) ↩ ↩2 ↩3

  25. 「三和銀行で磁気インキ初採用」『金融財政事情』12巻28号(通巻551号)、金融財政事情研究会、1961年7月10日、14〜15ページ(「三和銀行がこのほど設置した小切手分類読取機は、バローズB一〇一ソーター・リーダーで、小切手面にマグネテイツク・インキで印刷された数字や文字を読み取り、一分間一千五百六十枚のスピードで、小切手を支店別、口座番号順にそろえることができる。」。国立国会図書館デジタルコレクション) ↩ ↩2 ↩3

  26. 「BULL−GE, CMC−7リーダー・ソーターを開発 三菱事務機械で輸入販売を検討」『Computer Report』5巻7号(通巻79号)、日本経営科学研究所、1965年7月、89ページ。国立国会図書館デジタルコレクション ↩

  27. 「IBM システム/3」『bit』1巻9号、共立出版、1969年11月、87ページ(「磁気文字読取装置(IBM 1255) 1分間に最高500枚の速度で磁気文字データを原票から読み取ったり,原票を分類したりする。」) ↩

  28. Xerox Corporation, Generic MICR Fundamentals Guide, 2003, p.7-10(「The 0.5 per cent is the average of a large number of documents.」「The 0.5 percent expectation applies to the first pass through a typical high speed reader sorter working with fresh and unsorted documents.」) ↩

  29. Xerox Corporation, Generic MICR Fundamentals Guide, 2003, p.5-10「Reject repair」 ↩

  30. Xerox Corporation, Generic MICR Fundamentals Guide, 2003, Glossary-7「magnetic ink」(「Usually printer ink to which iron oxide particles have been added.」) ↩

  31. Xerox Corporation, Generic MICR Fundamentals Guide, 2003, p.2-4「MICR printing technologies」 ↩

  32. Xerox Corporation, Generic MICR Fundamentals Guide, 2003, p.1-11「Changes in check creation role」 ↩

  33. Xerox Corporation, Generic MICR Fundamentals Guide, 2003, p.4-16(「The Amount field of the MICR line is not normally printed by the laser printer, but is added by a proof machine at the bank of first deposit.」) ↩

  34. Xerox Corporation, Generic MICR Fundamentals Guide, 2003, p.1-2「A brief history」 ↩ ↩2

  35. 小沢暢夫『電子計算機インプット研究』日本経営出版会、1966年、188ページ「MICR 方式」(国立国会図書館デジタルコレクション) ↩ ↩2 ↩3

  36. 藤井修「磁気インク文字読取分類装置」『事務と経営』15巻175号、日本経営協会、1963年12月、80〜82ページ(国立国会図書館デジタルコレクション) ↩ ↩2

  37. 『金融』1961年9月号(174号)、全国銀行協会連合会、1961年(「アメリカ銀行協会が1958年採用に決定した磁気インク文字はE13Bと呼ばれる字体であり、0から9までの変形されたアラビヤ数字と数種の記号からなつている。」「流通する小切手5枚の中1枚はすでにABA制定の磁気インク文字が記載されている。」。国立国会図書館デジタルコレクション) ↩ ↩2

  38. ロバート・S. アルダムほか『オートメーション・イン・バンキング』文雅堂銀行研究社、1965年、58〜61ページ(「一九五六年七月二一日の報告書において委員会は小切手処理に最も適した共通語としてMICR (Magnetic Ink Character Recognition) の採用を推せんした。」。国立国会図書館デジタルコレクション) ↩ ↩2

  39. 福本保彦「V.R.C と Bank Automation」『Computer』1巻2号、総合生産技術研究所、1959年12月、115ページ ↩ ↩2

  40. 『米国の電子計算機工業 後篇』日本電子工業振興協会、1960年、38ページ ↩

  41. 「磁気インキ文字読取用字体および印字仕様(E13B)解説」JIS C 6251-1971、『JISハンドブック 情報処理 1973年版』日本規格協会、1972年、177〜178ページ(1.2 制定の経緯) ↩ ↩2

  42. Australian Payments Network, Magnetic Ink Character Recognition (MICR) Technical Specifications, Version 3.3.2, 2017, p.7 ↩ ↩2

  43. 坂井利之「文字読取装置と音声用装置」『情報処理』6巻6号、情報処理学会、1965年11月、356ページ(「フランスの Machines Bull の提案が ECMA で標準にされ,ISO でも国際標準として提案されている」) ↩

  44. 井深大「きのうきょう」『朝日新聞』1961年7月6日、東京朝刊、10面(「これは目でも読めるが機械でも容易に読むことが出来るように定められた形なのだ。」「将来は人間の読む字と機械が読む字とが一致し」) ↩

  45. 全国銀行協会連合会「MICR方式実施に関する申合せ」昭和40年4月20日決定(『金融』1968年1月号(250号)、全国銀行協会連合会、1968年、別紙3。「字型 E13Bとする。」「MICR用の用紙とする。」「磁気印字にあたつては、アメリカ銀行協会の取決めにしたがい、クリアバンドに行なうものとし」。国立国会図書館デジタルコレクション) ↩ ↩2 ↩3

  46. 金融財政事情研究会編『統一手形用紙制度の解説』金融財政事情研究会、1965年、39ページ(「この方式はここ数年来、都市銀行を中心に逐次採用され、全銀協においても昭和四〇年四月にMICR方式の採用ならびにその実施に関して申合せを行なっている。」。国立国会図書館デジタルコレクション) ↩

  47. 全国銀行協会「手形・小切手機能の電子化に関する検討 中間報告」2018年7月26日、PDF の5ページ(「昭和40年12月からすべての金融機関で実施。」) ↩

  48. 小沢暢夫『電子計算機インプット研究』日本経営出版会、1966年、190〜191ページ(統一手形用紙、図8.2「統一約束手形用紙記載例」、図8.3「E13B 印字行と印字項目」、写真8.1「E13B 印字例」。国立国会図書館デジタルコレクション) ↩ ↩2

  49. 全国銀行協会「手形・小切手機能の電子化に関する検討 中間報告」2018年7月26日、PDF の31ページ(「統一用紙の手形・小切手(MICR 印字にてソータ処理が可能)」) ↩

  50. 「磁気インキ文字読取用字体および印字仕様(E13B)」JIS C 6251-1971、『JISハンドブック 情報処理 1973年版』日本規格協会、1972年、165ページ ↩ ↩2

  51. 日本規格協会「JIS X 9002:1980 磁気インキ文字読取用字体及び印字仕様(E13B)」(2026年10月20日閲覧)。履歴「1971-03-01 制定」「1980-12-01 改正」「1987-03-01 被移行」、確認年月日「2026-06-22」、対応国際規格「ISO 1004:1977 (MOD)」 ↩ ↩2 ↩3 ↩4

  52. 高橋清・佐藤元「手形・小切手認識技術」『沖テクニカルレビュー』71巻2号、沖電気工業、2004年4月、68・70ページ ↩

  53. 全国銀行協会「手形・小切手の電子化に関する中間的な評価を踏まえた抜本的な取組み等について~2027年度初からの電子交換所における手形・小切手の交換廃止等~」2025年3月26日(2026年10月20日閲覧)。「2027年度初から電子交換所における手形・小切手の交換を廃止することを決定いたしました」 ↩

  54. ECMA, Standard ECMA-3 for the CMC7 Printed Image Specification, 2nd Edition, September 1966, p.3「Brief History」(第1版は1964年4月) ↩

  55. ECMA, Standard ECMA-19 for the Coding of Character Sets for MICR and OCR, June 1969, p.3 ↩ ↩2

  56. JIS X 9002:1980「磁気インキ文字読取用字体及び印字仕様(E13B)」の図 ↩

  57. ISO 2033:1983 Information processing — Coding of machine readable characters (MICR and OCR) ↩

  58. ISO 2033-1983, p.11, Annex(「the characters of font E 13 B have been added」) ↩ ↩2

  59. JIS X 9010:1984「機械読取り可能文字の符号(OCR及びMICR)」。字形を規定する規格の表(「E13B JIS X 9002[磁気インキ文字読取用字体及び印字仕様 (E13B)]」)、E13B 図形文字集合の符号表 ↩ ↩2

  60. ISO 2033-1983 Information processing — Coding of machine readable characters (MICR and OCR), p.10, 9 Font E 13 B, Table 9 ↩ ↩2

  61. Xerox Corporation, Generic MICR Fundamentals Guide, 2003, p.4-7〜4-8 ↩

  62. Unicode Character Database「UnicodeData.txt」「NameAliases.txt」(2026年10月20日閲覧)。「2448;MICR ON US SYMBOL;correction」「2449;MICR DASH SYMBOL;correction」 ↩ ↩2

  63. Zachary Nathan Whalen, The Videogame Text: Typography and Textuality, University of Florida, 2008, p.57-58(出典は Herbert F. Schantz, The History of OCR, 1982 など) ↩ ↩2

  64. US Patent 2,612,994「Classifying Apparatus and Method」(Google Patents。2026年9月27日閲覧) ↩

  65. ECMA, Comments and Notes on the Standard ECMA-3 for the Printed Image of the CMC7 Font, December 1964, p.1「Introduction」(「In 1959 the Compagnie des Machines Bull presented a design for magnetic ink characters suitable for machine recognition called CMB.」) ↩ ↩2

  66. FEB(Fédération des Équipes Bull)「Historique CMC7」(2026年9月27日閲覧) ↩

  67. 坂井利之「文字読取装置と音声用装置」『情報処理』6巻6号、情報処理学会、1965年11月、353・356ページ(「これは,あくまでコードであって,文字のように人間にも機械にもわかるというものではないが,印刷機やラインプリンタで印刷可能であり,安価で伝票のようなものにも印刷できるし,入力装置による読取り速さも十分で,信頼度の点も極めて良好なものである.」) ↩ ↩2

  68. 関口茂「文字識別装置」『電気学会雑誌』88巻4号、電気学会、1968年4月、617ページ(「AフォントはアメリカASAから提案されたもので,線分により構成された文字でやや不自然であるが,BフォントはヨーロッパECMAから提案されたものでかなり自然の形に近い。」) ↩ ↩2

  69. 情報処理学会 コンピュータ博物館「東芝 郵便番号自動読取区分機 TR-3, TR-4」(2026年9月27日閲覧) ↩

  70. 小林章『欧文書体2 定番書体と演出法』美術出版社、2008年、111ページ(「1973 年からは世界標準として使われています」) ↩

  71. 「The History of the Bar Code」Smithsonian Magazine(2026年9月27日閲覧) ↩

  72. ISO 1073/I-1976・ISO 1073/II-1976(プレビュー。First edition 1976-12-01) ↩

  73. GS1 Japan「バーコード50年」(2026年9月27日閲覧) ↩

  74. 小林章『欧文書体2 定番書体と演出法』美術出版社、2008年、112ページ(アドリアン・フルティガーへのインタビュー) ↩

  75. 小沢暢夫『電子計算機インプット研究』日本経営出版会、1966年、189ページ「E 13 B 文字と原書類」(「MICR は人間の読める文字が そのまま機械が読取れるようにならないかということで考察されたものである.」。国立国会図書館デジタルコレクション) ↩

  76. 玄地宏「文字読取装置の最近の発展」『電子通信学会誌』51巻6号、電子通信学会、1968年6月、770ページ(「MICR は国際標準として E-13 B と CMC-7 とよばれる二種類の字体が定められているが,特殊なインクを必要とし,印刷の許容限度もかなり厳しくおさえられているので,書類コストが増大し,改竄をきらう銀行関係以外にはほとんど用いられていない.」) ↩

  77. 『ビジネスフォームの実態調査 特殊事務用紙の生産状況を中心に』(市場調査資料 ’71-2 no.58)日本包装出版、1971年、167〜171ページ「MICR 用紙」(「MICRは、事務合理化の一方法であるが、OCRに比較して識字範囲が狭いこと、磁気文字印刷に特定の印刷業者を必要とすることなどが同紙の普及を阻害する一因と思われる。」「現在ではOCRの採用が主力となっている。」。国立国会図書館デジタルコレクション) ↩

  78. JIS X 0507:2004「バーコードシンボル-EAN/UPC-基本仕様」附属書 A、A.2 目視可能文字情報(kikakurui.com、「目視可能数字には,JIS X 9001 で規定するOCR-Bなどの明確に読み取れるフォントを使用する。このフォントは,よく用いられる書体として参照しており,機械読取り又は検証することは意図していない。」。2026年10月20日閲覧) ↩

  79. 「コンピューター文字」『レタリング&タイポグラフィ』創刊号、日本レタリングデザイナー協会、1970年10月。誌面はアイデア編集部編『文字とタイポグラフィの地平』(誠文堂新光社)に再録 ↩ ↩2

  80. Zachary Nathan Whalen, The Videogame Text: Typography and Textuality, University of Florida, 2008, p.65 ↩

  81. 小泉均・akira1975『タイポグラフィ・ハンドブック 第2版』研究社、2021年、380ページ「文字表示と文字認識」 ↩

  82. デイヴ・アディ『SF映画のタイポグラフィとデザイン』篠儀直子訳、フィルムアート社、2020年(スティーヴン・コールズへのインタビュー) ↩ ↩2

  83. 藤本健太郎『タイポさんぽ改 路上の文字観察』誠文堂新光社、2016年、51ページ ↩

  84. 松村大輔『まちの文字図鑑 ヨキカナカタカナ』大福書林、2018年、60ページ ↩

  85. 大曲都市『アーケードゲーム・タイポグラフィ ビットマップ書体の世界』グラフィック社、2020年、130ページ「MICR(磁気インク認識)書体」 ↩

  86. 「Edward Ruscha. 1984. 1967」The Museum of Modern Art(Wayback Machine、2021年9月7日の保存版。2026年10月20日閲覧)。「Lithograph, with watercolor additions」「Publisher Gemini G.E.L., Los Angeles」「Edition 60」 ↩

  87. 「1984」National Gallery of Art(Wayback Machine、2025年11月8日の保存版。2026年10月20日閲覧)。「lithograph with yellow watercolor on Barcham Green wove paper」 ↩

  88. 「1984」Fonts In Use(Stephen Coles、2014年2月11日。2026年10月20日閲覧)。「lettering is clearly derived from」MICR numerals ↩

  89. Zachary Nathan Whalen, The Videogame Text: Typography and Textuality, University of Florida, 2008, p.64(「one of the first artistic uses of E-13B was in a 1967 work by Ed Ruscha which depicts simply the date 1984 set in E-13B」) ↩