• 原題: WarGames
  • 監督: ジョン・バダム。出演: マシュー・ブロデリック、アリー・シーディ1
  • 米国公開: 1983年6月3日、配給は MGM/UA Entertainment1
  • 日本公開: 1983年12月12月10日とする資料があるが、典拠を確認中。配給は CIC。パンフレットの解説では、上映時間は1時間50分2

シアトルのパソコン少年デヴィッド(マシュー・ブロデリック)は、ゲーム会社の新しいソフトを電話回線で盗み出そうとして、NORAD(北米大陸防空軍)司令部のコンピューターにつないでしまい、「世界全面核戦争」のゲームを始める3。

この年のカンヌ映画祭では、クロージング・ナイトの特別招待作品として上映された2。第56回アカデミー賞(1984年)では、脚本賞(ローレンス・ラスカー、ウォルター・F・パークス)、撮影賞(ウィリアム・A・フレイカー)、録音賞の3部門にノミネートされた4。

脚本のローレンス・ラスカーとウォルター・F・パークスが第1稿を書き始めたのは、1981年の夏。スタッフは NORAD のセットを本物らしくするため、市民リーダーの見学ツアーとして、実際の NORAD を見学した。ジョン・バダム監督は撮影開始の12日前にマーティン・ブレストからこの作品を引き継ぎ、3時間近くあったシナリオを削って1時間50分に詰めたという5。

NORAD の戦略ルームのセットは、カルバー・シティの MGM/UA スタジオの3つのサウンド・ステージをつなげて作られた。セットのコンピューターは、メモレックス、ディアブロ、データ・プロダクツ、エレクトロホームの各社の機器で、その賃借料は、セットの費用とともに製作費の大半を占めたという2。

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英語のロゴ「WarGames」は太いサンセリフだが、日本公開時のロゴ「ウォー・ゲーム」は、MICR 書体のカタカナとして作字された。劇場パンフレットの表紙では、カタカナのロゴの下に、英語のロゴが小さく添えてある2。

2008年の続編『WarGames: The Dead Code』のロゴには、MICR 書体は使われていない6。

作中のオープニングでは、タイトルと、それに続く出演者・スタッフのクレジットが、走査線の入った赤いドットの MICR 書体で表示される7。

タイトルが出るときは、「WarGames」の各文字が、アルファベットのほかの文字に次々に入れ替わってから、最後の文字に落ち着く7。そのあいだに、タイトルにない文字も映る。

作中の文字には、大文字の字形が2組ある。小文字(a〜z)にも大文字の字形が使われているが、A〜Z とは字形が異なる。タイトルの「WarGames」は、W と G だけが大文字で、ほかは小文字。

下の見本は、タイトルとクレジットの画面から文字を起こし、走査線をなくしてピクセルフォントとして解釈したもの。W と Y(小文字の w・y も同じ)は、半ドットずらした列を使わないと表せない。

一方、エンドクレジットには、MICR 書体の Moore Computer が使われている。M・N・W の、字から離れて浮いた四角を除いた形のもの8。

Moore Computer は、Monotype からデジタル版の「Computer」が出ている9。下は、それで同じ画面の文字を組み直したもの。作中の字に合わせて、M・N・W の浮いた四角を除いた。

Michael Walden は、このタイトルとクレジットの文字を起こしたフォント「WarGames Title Fonts」を、2025年から自身のサイトで配布している。ライセンスは CC BY-NC-SA 4.07。

2005年に画面の文字をテキストのドットの並びに書き起こし、2007年に Windows のビットマップフォントにした。TrueType・OpenType 版と Web フォントを加えて公開したのは2025年。タイトルが出るまでの103コマのうち、最初の44コマで大文字と小文字の52文字がそろうという。画面に出ない数字と記号の38文字は、Walden が作ったもの7。

画面の横長の画素を、そのまま横長のドットにしている。走査線のすき間を残した版(Raster)と、すき間を埋めた版がある7。

Walden は、作中の端末の画面の文字を起こした「WarGames Terminal Fonts」も配布している10。

このほか、Damien Guard がタイトルの文字をもとにしたピクセルフォント「WarGames-OpenCredits」を、2018年に FontStruct で公開している。2020年には、これを ZX Spectrum 向けの 8×8 の文字に移した「Joshua」も公開した11。

  1. WARGAMES (1983) - AFI Catalog(2026年10月6日閲覧) ↩ ↩2

  2. 『ウォー・ゲーム』劇場パンフレット、東宝 出版・商品販促室、1983年12月10日発行 ↩ ↩2 ↩3 ↩4

  3. 村上知子「誌上公開 ウォー・ゲーム」『SFマガジン』25巻2号(1984年2月号) ↩

  4. The 56th Academy Awards | 1984 - Oscars.org(2026年10月9日閲覧) ↩

  5. おかむら良 訳・構成「プロダクション・ノート」『キネマ旬報』873号(1983年11月15日号)p.46 ↩

  6. WarGames: The Dead Code - Wikipedia(DVD のカバーの画像。2026年10月9日閲覧) ↩

  7. WarGames Title Fonts - Michael Walden(2026年10月9日閲覧)。ライセンス: CC BY-NC-SA 4.0 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5

  8. Zachary Nathan Whalen『The Videogame Text: Typography and Textuality』University of Florida、2008年、p.66 ↩

  9. Moore Computer - Fonts In Use(2026年10月11日閲覧)。「Monotype’s digital version is simply named Computer and doesn’t credit the designer.」/Computer Font - MyFonts ↩

  10. WarGames Terminal Fonts - Michael Walden(2026年10月9日閲覧) ↩

  11. WarGames-OpenCredits - FontStruct(CC BY-SA 3.0)/Joshua - DamienG(2026年10月9日閲覧) ↩