• ゲーム名: サンダークロス(THUNDER CROSS)
  • 開発・販売: コナミ
  • 発表: 1988年10月の第26回アミューズメントマシンショー12
  • 発売: 1988年10月20日3

『サンダークロス』は、コナミのアーケードゲーム。アンドロメダ星雲を支配する超機械化軍団が銀河系の惑星を侵略しようとしているため、人類は小型攻撃機「ブルーサンダーM45」と「レッドサンダーM24」を発進させるという設定の、横スクロールのシューティングゲーム。2人同時にプレイでき、自機と一緒に飛ぶオプションとの間隔をボタンで調節できることが特徴3。

米国では、Konami, Inc.(コナミの米国法人)が1989年1月4日に著作権を登録している。最初の発行日は1988年10月31日4。

1988年10月5日から2日間、東京流通センターで開かれた第26回アミューズメントマシンショー(AM ショー)で、コナミは新しい TV ゲーム機の1つとして『サンダークロス』を発表した12。10月20日に基板を発売し、価格は13万8千円3。『ゲームマシン』のヒットチャート「Best Hit Games 25」では、1988年12月1日号と12月15日号で、テーブル型 TV ゲーム機の2位だった56。

ゲーム誌『ゲーメスト』1988年12月号の、AM ショーの会場で取った人気ゲームのアンケートでは3位だった。編集部は、ブースでも人気が高く、出展されたシューティングゲームの中でも注目株とする一方、『グラディウス』『グラディウスII』に比べると最初の面にインパクトが足りないとし、最初の面を練ってほしいと書いている7。同誌の「第3回ゲーメスト大賞」(1989年度)では、ベストシューティング賞の8位、ベストVGM賞の6位、年間ヒットゲームの36位に入った8。

1988年11月3日から3日間、シカゴで開かれた AMOA エキスポ’88 では、Konami, Inc. が、2人で遊べる横画面の交換用キットとして紹介した910。『ゲームマシン』の英文欄も、このショーで注目された日本のゲームの1つに挙げている11。米国の業界誌『Cash Box』は、1989年1月28日号で新製品として紹介し、惑星「Hubris」からの通信が途絶え、その原因を探りに宇宙へ飛び立つという米国版の設定を伝えている12。『Play Meter』1989年3月号には、出荷が始まったとある13。

2007年2月8日には、ハムスターが PlayStation 2 の「オレたちゲーセン族」のシリーズで発売した。家庭用の機種に移植されたのは、これが初めて14。ハムスターは、2017年6月8日に PlayStation 4、2021年2月11日に Nintendo Switch で、「アーケードアーカイブス」としても配信している。日本版の難易度の異なる2つの版のほか、欧州版と、大きく手を加えた北米版も収録している15。

  • ゲーム名: サンダークロスII(THUNDER CROSS II)
  • 開発・販売: コナミ
  • 発売: 1991年8月7日16

『サンダークロスII』は、『サンダークロス』の続編。前作で撃滅したはずの超機械化軍団が、さらに勢力を増して復讐してくるという設定16。プレイヤーは銀河パトロール隊の最強戦闘機「サンダークロスII」を操る17。前作と同じく、8方向レバーと2つのボタン(ショットとオプションの間隔の調整)で操作し、2人同時にプレイできる。自機の上下には、最大4つまでオプションが付く1617。

米国では、Konami, Inc. が1991年9月25日に著作権を登録している。最初の発行日は1991年7月10日18。

コナミは、1991年8月7日に基板を発売した。基板の販売だけで、価格は15万8千円16。『ゲームマシン』のヒットチャートでは、1991年9月1日号のテーブル型 TV ゲーム機の15位に入った19。

当時のゲーム誌『ゲーメスト』は、1991年10月号の攻略記事で「前作を上回ったという評判の高いサンダークロスII」と紹介している20。1991年度の「第5回ゲーメスト大賞」では、ベストシューティング賞の8位、ベストVGM賞の6位、年間ヒットゲームの47位に入った21。

後年の『甦る 20世紀アーケードゲーム大全 Vol.3』(2020年)は、『サンダークロスII』を、システムの大部分を前作から受け継ぎ、バージョンアップとステージの変更を施したような作品とし、前作のファンなら安心して遊べるが、大きな変化を期待していたプレイヤーは肩すかしを喰らったように思ったかもしれない、と評している22。

ドイツのゲーム誌『Aktueller Software Markt』は、1991年11月号のアーケードの欄で、『グラディウス』の続編とうたわれた『サンダークロスII』が出たと伝え、「グラフィックは目の保養で、とても遊びやすい」と評した23。オーストラリアでは、1991年9月の交換用基板のチャートで8位だった24。

2021年4月28日には、ハムスターが『サンダークロスII』を Nintendo Switch と PlayStation 4 で「アーケードアーカイブス」として配信した。日本版の ROM を収録している25。

『サンダークロス』と『サンダークロスII』の書体は、どちらも同じ 8×8 ドットの MICR 書体。字は上から下へ8段のグラデーションで塗られ、右と下に影が付いている。

大曲都市『アーケードゲーム・タイポグラフィ』(2020年)は、『サンダークロスII』の大文字と数字を「Data 70風」とし、前作のゲームから流用したもので、小文字は新しく作られたとしている。小文字はイタリック体の筆記体のような字だが、ゲームには出てこない26。

ただし、Data 70 と並べると、アレンジはかなり大きい。

この書体は、タイトルやスコア、ランキングなどで使われている。

アーケードゲーム・タイポグラフィ

解説(p.136、「05 MICR書体」の章)。「サンダークロスII(コナミ 1991)」として、英字(大文字・小文字)と数字の一覧。

甦る20世紀アーケードゲーム大全

解説(p.009)。「サンダークロスII」(ディベロッパー/コナミ、稼働開始時期/1991年8月)。タイトルの画面、プレイ中の画面、チラシの写真。

  1. 「国際化進むTVゲーム 期待に応え日本のAMショー盛大に」(『ゲームマシン』第343号、アミューズメント通信社、1988年11月1日)p.1。「JAMMA、JAPEAの二協会共催による第26回アミューズメントマシン(AM)ショーが、十月五日から二日間、東京、平和島の東京流通センター(TRC)で開かれ」 ↩ ↩2

  2. 第26回 AM ショーの出展各社の写真特集「コナミ」(『ゲームマシン』第343号、アミューズメント通信社、1988年11月1日)p.7。「新TVゲーム機を3機種発表した。ヨコスクロールの宇宙戦争ゲームで、多彩なパワーアップとともに味方オプション機と自機との間隔をボタンで調節できるのが特徴の「サンダークロス」」 ↩ ↩2

  3. 「話題のマシン」コナミ「サンダークロス」基板(『ゲームマシン』第344号、アミューズメント通信社、1988年11月15日)p.20。「宇宙戦争を内容としたTVゲーム機「サンダークロス」が、コナミ㈱(本社東京、菱川文博社長)から十月二十日発売となった」「これはアンドロメダ星雲を支配する“超機械化軍団”が銀河系の一惑星を侵略しようとしているため、人類は小型攻撃機「ブルーサンダーM45」と「レッドサンダーM24」(二人同時プレイで操作)に発進を命じ、敵を撃破するという設定のもの」「自機との間隔をボタンで調節できることが特徴」「基板販売のみでOP価格十三万八千円」 ↩ ↩2 ↩3

  4. 米国著作権局の登録「Thunder cross.」PA0000393699(1989年1月4日登録、最初の発行日1988年10月31日)。権利者 Konami, Inc.、著作者 Konami Industry Company, Ltd. ↩

  5. 「Game Machine’s Best Hit Games 25」(『ゲームマシン』第345号、アミューズメント通信社、1988年12月1日)p.21。テーブル型 TV ゲーム機の2位(前回なし)「サンダークロス(コナミ) Thunder Cross (Konami)」 ↩

  6. 「Game Machine’s Best Hit Games 25」(『ゲームマシン』第346号、アミューズメント通信社、1988年12月15日)p.25。テーブル型 TV ゲーム機の2位(前回2位) ↩

  7. 「’88 AMショー 会場アンケート速報 AMショー人気ゲームアンケート」(『ゲーメスト』第27号、新声社、1988年12月)p.19。「3 サンダークロス 72」「コナミのサンダークロスが3位に入りました。グラディウスシリーズとしてブースでも人気が高かったですね。今回出展のシューティングゲームの中でも注目株じゃないでしょうか。」「しかし、コナミのオプションゲームとしては、グラディウスやグラディウスIIに比べると、最初の面にインパクトが足りません。」 ↩

  8. 「ゲーメスト大賞11年史」(『ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』ゲーメストムック Vol.112、新声社、1998年)p.21。第3回のベストシューティング賞「8位 サンダークロス コナミ 37」、ベストVGM賞「6位 サンダークロス コナミ 44」、年間ヒットゲーム「36位 サンダークロス コナミ 477」 ↩

  9. AMOA エキスポ’88 の報告(『Play Meter』1988年12月号)p.88。「Konami introduced two kits, Thunder Cross and Final Round. Thunder Cross is a horizontal kit with two-player interaction.」。会期は同じ号の p.30 に「Expo 88, held in Chicago on Nov. 3-5」 ↩

  10. Doc English「AMOA ’88: Music & Mayhem」(『Cash Box』1988年11月26日号)p.28。「Konami: …… Thunder Cross, a two-player, horizontal kit, outer-space battle.」 ↩

  11. 英文版業界ニュース(『ゲームマシン』第346号、アミューズメント通信社、1988年12月15日)p.26。「At AMOA Expo ‘88, attention was paid to Namco/Atari Games’ “Metal Hawk”, ……, Konami’s “Thunder Cross” and “Hot Chase”, ……」 ↩

  12. 「New Product: Konami’s ‘Thunder Cross’」(『Cash Box』1989年1月28日号)p.29。「Thunder Cross is the latest 2-player interactive, horizontal monitor kit from Konami, Inc.」「The theme involves a situation where all communication from the planet Hubris has been mysteriously cut off, the objective being to investigate and subsequently correct the situation.」 ↩

  13. ACME ’89 の予告(『Play Meter』1989年3月号)p.107。「Konami …… will exhibit Final Round and ThunderCross once again. First shown at AMOA, the two games are now being shipped.」 ↩

  14. ソニー・コンピュータエンタテインメント「オレたちゲーセン族 サンダークロス」(PlayStation.com ソフトウェアカタログ、Wayback Machine の2007年2月14日の保存版)。「品番 SLPM-62744」「希望小売価格 1,905円 (税込価格:2,000円)」「発売日 2007年02月08日」「遂にコンシューマー初移植!」 ↩

  15. ハムスター「アーケードアーカイブス サンダークロス」(2026年10月24日閲覧)。配信日は Nintendo Switch「2021年2月11日」、PlayStation 4「2017年6月8日」。「本作には難易度の異なる「日本版」のOLDバージョンとNEWバージョンの他、欧州で稼働していた「欧州版」、大きくアレンジが加えられた「北米版」を収録しています。」 ↩

  16. 「話題のマシン」コナミ「サンダークロスII」超メカ軍団復活(『ゲームマシン』第408号、アミューズメント通信社、1991年8月1日)p.21。「TV宇宙戦争ゲーム機「サンダークロスII」が、コナミ㈱(本社東京、菱川文博社長)から八月七日発売となる」「前作で撃滅したはずの超機械化軍団がさらに勢力を増強し復しゅうしてくるという設定」「オプションは最大四つまで自機の上下に付き」「基板販売のみでOP価格十五万八千円」 ↩ ↩2 ↩3 ↩4

  17. 「新製品インフォメーション」(『アミューズメント産業』20(8)、アミューズメント産業出版、1991年7月)p.146。「横スクロール画面シューティングゲーム「サンダークロス」のパート2。蘇った超機械化軍団に銀河パトロール隊の最強戦闘機「サンダークロスII」が立ち向かうというストーリーで、ゲーム内容は前作を踏襲。8方向レバーと2ボタン(ショット、オプション調整)で自機を操作する」 ↩ ↩2

  18. 米国著作権局の登録「Thunder cross II.」PA0000535974(1991年9月25日登録、最初の発行日1991年7月10日)。権利者 Konami, Inc.、著作者 Konami Industry Company, Ltd. ↩

  19. 「Game Machine’s Best Hit Games 25」(『ゲームマシン』第410号、アミューズメント通信社、1991年9月1日)p.25。テーブル型 TV ゲーム機の15位(前回なし)「サンダークロス II(コナミ) Thunder Cross II (Konami)」 ↩

  20. 「奴らは滅びていなかった THUNDER CROSS II」(『ゲーメスト』第63号、新声社、1991年10月)p.32。「前作を上回ったという評判の高いサンダークロスII。」 ↩

  21. 「ゲーメスト大賞11年史」(『ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』ゲーメストムック Vol.112、新声社、1998年)p.17。第5回のベストシューティング賞「8位 サンダークロスII コナミ 47」、ベストVGM賞「6位 サンダークロスII コナミ 29」、年間ヒットゲーム「47位 サンダークロスII コナミ 318」 ↩

  22. 『甦る 20世紀アーケードゲーム大全 Vol.3』(メディアパル、2020年)p.009。「システムの大部分を前作から受け継ぎ、バージョンアップとステージ変更を施したような作品になっている。前作のファンであれば安心して遊ぶことができるが、大きな変化を期待していたプレイヤーは肩すかしを喰らったように思ったかもしれない」 ↩

  23. Michael Suck「Spielhalle」(『Aktueller Software Markt』1991年11月号)p.186。「Als Ballerhit ist die angekündigte Gradius-Fortsetzung THUNDER CROSS II erschienen」「Grafisch eine Augenweide und äußerst spielbar: THUNDER CROSS II.」 ↩

  24. 「International Charts」(『Coin Cascade Ltd Magazine』1991年9月号)p.3。「AUSTRALIA」の「CONVERSION GAMES」の「8 Thunder Cross II (Konami)」 ↩

  25. ハムスター「アーケードアーカイブス サンダークロスII」(2026年10月24日閲覧)。配信日は「2021年4月28日」。「※本商品のゲーム本編は日本版のROMのみ収録しています。」 ↩

  26. 大曲都市『アーケードゲーム・タイポグラフィ ビットマップ書体の世界』(井原恵子 訳、グラフィック社、2020年)p.136。「Data 70風の大文字と数字は前作のゲームからの流用だが、小文字は新作だ。なぜデザイナーがこのようなカーシヴ(筆記体)のイタリック書体を作ったのかはわからない」「ただし小文字はゲームには登場しない」 ↩