• ゲーム名: オメガファイター(OMEGA FIGHTER)
  • 開発: UPL(ユーピーエル)
  • 販売: カワクス(日本)12、アメリカン・サミー(米国)34
  • 発表: 1989年7月の大阪89アミューズメントマシンショー2
  • 発売: 1989年7月14日1

『オメガファイター』は、UPL(栃木県小山市)5が開発したアーケードゲーム。地球侵略を狙う巨大戦艦を阻止するため、戦闘機が敵機や地上基地などを撃破していく縦スクロールのシューティングゲーム。8方向レバーと2つのボタンで操作し、2人同時にプレイできる。

アイテムを取ると、ボタンで敵の動きと弾の速度をスローモーションにでき、もう1つのボタンは押し続けるとフルオートで連射する。敵を近くで壊すほど得点が高くなり(最高10倍)、10倍の得点を続けて出すと、ボスでも一撃で壊せる「オールクラッシュ」が使える1。

1989年7月1日から2日間、インテックス大阪で開かれた大阪89アミューズメントマシンショー(AM ショー)で、カワクス(大阪府東大阪市)6は「UPL開発のTV宇宙戦争ゲーム」として『オメガファイター』を紹介した。カワクスはこのゲームの国内総発売元だった27。

カワクスは7月14日に基板を発売した。基板の販売だけで、価格は14万8千円1。

ショーを見た『アマチュアライン』編集長の小山祥之氏は、『オメガファイター』を「得点と危険性のかけひきなど、かなりバランスのとれたシューティングゲームで、目を見張るところもあります。少し難しいけれど」と評価した8。『ゲームマシン』のヒットチャート「Best Hit Games 25」では、1989年8月15日号のテーブル型 TV ゲーム機の15位に初めて入り、9月1日号は17位だった910。

米国では、サミー工業の米国の子会社アメリカン・サミー(カリフォルニア州トーランス)が、業務用に参入する最初のゲームとして『オメガファイター』の基板キットを売り出した34。米国の業界誌『Vending Times』は、1〜2人用の縦画面の宇宙のゲームで、2人用の縦画面のゲームが少ない時期をねらった手ごろな価格のキットだと伝えている4。

イギリスのゲーム誌『ACE』(1989年11月号)は、「縦スクロール、オートファイア、無数のスプライト」のゲームとし、「I like this one!」と評価した11。西ドイツの『Aktueller Software Markt』(1989年10月号)は、プレイヤーの目的は1隻の巨大な宇宙船を8つのレベルで少しずつ壊していくことだと紹介し、腕前が試されるゲームだとした12。

1990年8月21日には、サイトロンからゲーム音楽のアルバム「オメガファイター/アトミックロボキッド」が出ている13。

2002年の『超アーケード』は、「トリッキーな作風で知られるUPLが放った縦スクロールシューティング」とし、敵に近づくほど高得点が得られる「ハイリスク・ハイリターンなシステム」がゲーマーたちを燃えさせたと評価した14。

ハムスターは、2018年7月26日に Nintendo Switch と PlayStation 4 で、「アーケードアーカイブス」として配信している。「オメガファイター スペシャルモード」と「オメガファイター スペシャル」も収録している1516。

このゲームの書体は、8×8 ドット(字の形は 7×7 ドット)の Data 70 系の MICR 書体。

『アイデア』352号(2012年)は、『オメガファイター』の書体を「「Data 70」系書体の中でも後期に位置する」とした。それまでの Data 70 の再現は1ドットの細い部分と2ないし3ドットの太い部分の2種類のストロークで描かれていたが、『オメガファイター』は中間の太さを取り入れて、1・2・3ドットの三段階にしたところが特徴だとした。また、数字の 4 には、9 との誤認を恐れずにそのまま Data 70 の形が引き継がれているとした17。

この書体は、ゲーム中のほとんどのメッセージ表示に使われている。

2002年、さとうけいいち氏(GEB310)18は、『オメガファイター』の字をもとにしたフリーフォント「OGEBA FIGHTER」を、自身のサイト GEBSITE(ゲバサイト)で公開した1920。

TrueType フォント20で、英大文字・数字・記号を収める21。小文字の a〜d の位置には、ネームエントリーの画面にある左右の矢印、ハート、「ED」が入っている21。

字の形は、3・J と「,」「:」がゲームの字と異なる。

配布は終えている。GEBSITE の「Font Archive」は、「今は亡きUPLが編み出した神ゲーム「オメガファイター」を崇めたフォント。」と紹介し、「現在は公開していません」としている19。2013年の『デザインがグッと良くなる定番フリーフォント1600セレクション』は、付録の DVD-ROM に収録した22。

アイデア 352(2012年5月)

解説(p.135、「8×8ピクセルの宇宙:ゲームフォントの世界」)。「オメガファイター|UPL|1989」として、英字と数字の一覧。

超アーケード

解説(p.180〜181)。「オメガファイター」(ジャンル シューティング、メーカー UPL、発売年度 1989)。書体についての記述はない。

OGEBA FIGHTER を収録(付録 DVD-ROM)。p.188 に見本(No.671、「アルファベット」の「デジタル」)。「小文字なし。」

  1. 「話題のマシン」UPL開発「オメガファイター」接近戦で高得点 カワクスから基板販売で(『ゲームマシン』第360号、アミューズメント通信社、1989年7月15日)p.22。「空中戦争を内容とした㈱ユーピーエル開発のTVゲーム機「オメガファイター」が、㈱カワクス(本社大阪、川楠俊太郎社長)から七月十四日発売となる」「アイテムを取れば、ボタンで敵の動きと弾の速度がスローモーションとなるのが最大の特徴」「基板販売のみでOP価格十四万八千円」 ↩ ↩2 ↩3 ↩4

  2. 「大阪89アミューズメントマシンショー 出展内容」(『ゲームマシン』第361号、アミューズメント通信社、1989年8月1日)p.7。「カワクスはUPL開発のTV宇宙戦争ゲーム「オメガファイター」、SNK開発「メカナイズドアタック」を一人用にした「SCメカナイズドアタック」」「以上三機種とも同社が国内総発売元となっている」 ↩ ↩2 ↩3

  3. 「海外の話題」サミーの米国子会社 業務用部門開設 UPL基板キット販売へ(『ゲームマシン』第363号、アミューズメント通信社、1989年9月1日)p.17。「㈱サミー工業(本社東京、里見治社長)の米国子会社、アメリカン・サミー社(本社カリフォルニア州トランス、マイク山本社長)は」「このほど業務用にも参入、UPLの「オメガファイター」の基板キット発売を開始した」 ↩ ↩2

  4. 「American Sammy Enters Coin-Op Sweepstakes」(『Vending Times』第29巻第10号、1989年8月)p.79。「Jumping into the U.S. waters headfirst, American Sammy has already launched its first game, “Omega Fighter.” The vertical one- or two-player space saga is available in competitively priced kits designed to capitilize on the current lull in two-player vertical games.」 ↩ ↩2 ↩3

  5. 「話題のマシン」対空、対地用の武器を駆使し クーデター制圧 UPL「タスクフォース・ハリアー」(『ゲームマシン』第370号、アミューズメント通信社、1989年12月15日)p.19。「㈱ユーピーエル(本社栃木県小山市、鷺谷晴美社長)から十月中旬発売となった」 ↩

  6. カワクスの所在地は、1987年の広告(『ゲームマシン』第319号、アミューズメント通信社、1987年11月1日、p.7)に「本社 〒577 東大阪市川俣2丁目34番地」。カワクスは1992年にユウビスに社名を変え、2007年に東大阪市内で移転した(「ユウビス」Wikipedia、2026年10月18日閲覧) ↩

  7. 大阪89アミューズメントマシンショーの報告(『ゲームマシン』第361号、アミューズメント通信社、1989年8月1日)p.1。「「大阪89アミューズメントマシンショー」が七月一・二日、大阪・南港のインテックス大阪4号館で開催された」 ↩

  8. 小山祥之「特別寄稿 プレイヤーの立場から見た89大阪AMショー 意外と本格的な展示会 期待大きいが疑問点も」(『ゲームマシン』第362号、アミューズメント通信社、1989年8月15日)p.7。「またカワクスのブースにはUPLの『オメガファイター』」 ↩

  9. 「Game Machine’s Best Hit Games 25」(『ゲームマシン』第362号、アミューズメント通信社、1989年8月15日)p.21。テーブル型 TV ゲーム機の15位「オメガファイター(UPL) Omega Fighter (UPL)」 ↩

  10. 「Game Machine’s Best Hit Games 25」(『ゲームマシン』第363号、アミューズメント通信社、1989年9月1日)p.23。テーブル型 TV ゲーム機の17位(前回15位) ↩

  11. 「Omega Fighter」(『ACE』第26号、Future Publishing、1989年11月)p.23。「There will always be games around like Omega Fighter - from minor league UPL. Vertical scroll, auto fire and billions of sprites」「Total synthesis with the machine - the vid junkies’ Nirvana, I like this one!」 ↩

  12. 『Aktueller Software Markt』1989年10月号 p.145。「Aufgabe des Spielers ist es dieses Mal, nicht mehrere Raumschiffe abzuschießen, sondern nur eines!」「in acht verschiedenen Levels」「OMEGA FIGHTER ist also schon fast ein Geschicklichkeitsspiel, das die Nerven kräftig kitzelt.」 ↩

  13. 「ゲーム音楽アルバム UPLなど5社 サイトロンから次々発売」(『ゲームマシン』第389号、アミューズメント通信社、1990年10月1日)p.5。「UPLのものは「オメガファイター/アトミックロボキッド」(いずれも八月二十一日発売)」 ↩

  14. 多根清史・箭本進一・阿部広樹『超アーケード』(太田出版、2002年)p.180。「トリッキーな作風で知られるUPLが放った縦スクロールシューティング。敵に近づけば近づくほど高得点が得られるというハイリスク・ハイリターンなシステムがゲーマーたちを燃えさせた。」 ↩

  15. ハムスター「アーケードアーカイブス オメガファイター」(2026年10月18日閲覧)。配信日は Nintendo Switch・PlayStation 4 とも「2018年7月26日」。「「オメガファイター」は、1989年にUPLから発売されたシューティングゲームです。」「※本作には「オメガファイター スペシャルモード」と「オメガファイター スペシャル」も収録しています。」 ↩

  16. 「『アケアカNEOGEO』に『ザ・キング・オブ・ファイターズ ’97』と『ART OF FIGHTING 龍虎の拳 外伝』が追加。『アーケードアーカイブス オメガファイター』も! 配信日は7月26日」ファミ通.com(2026年10月18日閲覧)。「ハムスターは、『アーケードアーカイブス オメガファイター』、『アケアカNEOGEO』シリーズの『ザ・キング・オブ・ファイターズ ’97』と『ART OF FIGHTING 龍虎の拳 外伝』の配信を2018年7月26日に開始することを発表した。」 ↩

  17. アイデア 文・構成、藤本“ANI”健太郎 執筆協力「8×8ピクセルの宇宙:ゲームフォントの世界(Univers of 8x8 Bitmap: World of Video Game Font)」『アイデア』352号、誠文堂新光社、2012年5月、135ページ。「「Data 70」系書体の中でも後期に位置するのが1989年リリースのシューティングゲーム『オメガファイター』の書体である」「中間の太さを取り入れて1,2,3ドットの三段階構成としたところが特徴」 ↩

  18. 「About | GEBSITE」(2026年10月18日閲覧)。フォントの README の署名は「夏場良文(GEB310)」、『定番フリーフォント1600セレクション』は「サトウケイイチ」 ↩

  19. 「Font Archive | GEBSITE」(2026年10月18日閲覧)。「Ogeba Fighter」「Release 02.12.07」「今は亡きUPLが編み出した神ゲーム「オメガファイター」を崇めたフォント。」「現在は公開していません」 ↩ ↩2

  20. OGEBA FIGHTER に添付の「README.html」(© 2002 GEB310/GEBSITE)。「フォントタイプ:True Type Font」「えっと、マニアしか喜ばない今はなきゲームメーカーUPLが制作した縦スクロールシューティングゲーム「オメガファイター」のテキストフォントです。」 ↩ ↩2

  21. フォントのファイル「ogebafighter.TTF」の字 ↩ ↩2

  22. インプレスPC編集部 編『デザインがグッと良くなる定番フリーフォント1600セレクション』(インプレスジャパン、2013年)p.188。「OGEBA FIGHTER」「小文字なし。」 ↩